こんにちは,しののめ(@Shinogasa)です.
先日ペルノ・リカール・ジャパンよりザ・グレンリベットの新作「ザ・グレンリベット コード」が発売されるとニュースがありました.
それに先駆け,ザ・グレンリベット ガーディアンクラブ会員向けにテイスティングイベントが開催されるとの事.
発売前のウイスキーをテイスティングするという貴重な経験が出来ましたので参加レポートです.
コード
会場は都内某所にある隠れ家的なバー.
ドアには鍵がかかっており,開けるには暗証番号が必要.
スタッフさんから「ヒントはザ・グレンリベットにとって重要な4桁の数字」とのヒントが.
ドアの前に置いてあったザ・グレンリベット ファウンダーズリザーブのボトルにはグレンリベットが英国政府公認第一号の蒸留所として認められた年である1824の数字.
暗証番号に1824を入力するとドアが開き,いざ会場へ.
会場内はザ・グレンリベット コードのようなミステリアスな雰囲気に飾られておりました.
椅子に座って開演を待っているとスタッフさんからハイボールの提供が.
雰囲気もあってかいつもより強くフルーティな香りと軽やかな味わいを感じられました.
イントロダクション
時間になりイベントがスタート.
まず始めはペルノ・リカール・ジャパンのマーケティング担当さんからザ・グレンリベット コードについての説明.
このコードは2013年のアルファ,2016年のサイファーに続くテイスティングノートやウイスキーの詳細が一切明かされないシリーズの第3弾.
前回のサイファーは日本で1824本のみの提供だったとのことですが,日本での好評を受けて今回のコードは2380本まで増えたとのことです.
今回のコードはマスターディスティラーのアラン・ウィンチェスターからの挑戦状とのことでコンセプトは"Labyrinth of flavours" 「フレーバーの迷宮」.
後に公開された情報で,アルファは「ファーストフィルのバーボン樽と,スコッチウイスキー樽でリフィルして熟成」,サイファーは「ファーストフィルのバーボン樽とファーストフィルのシェリー樽で熟成」されたものだそう.
果たしてこの情報がヒントとなるのか,はたまた全く別のものとなるのか.
ボトルはバー向けの流通で,日本での正規発売は6月18日(月)だそうです.
限定のボトルとなるのでバーで見かけたら是非チャレンジしてみてください.
テイスティング・エクスペリエンス
そしてついにメインイベントのテイスティングコーナー.
このためにコットランドからインターナショナル・ブランド・アンバサダーのイアン・ローガンが来日,彼をホストに迎えての開催です.
イアン自身はブラインドテイスティングはあまり好きではないとのこと.
それもバーで5種類ブラインドで出された際に,テイスティング後に並べ替えて置いたら出題したバーテンダー自身もわからなくなっていたことがあったらしいです.
今回のテイスティングもあくまで自分の感性を重視して欲しいとの言葉が.
テイスティングノートを書いている人はウイスキーを何十年も嗜んでいたりするひとで,書くためにはそれ相応の経験が必要だが,最終的にはその人の感じたものであり自分の感じたものとは違う可能性があるからとのこと.
あくまでも自分が感じ取った香りや味からコードをアンロックして欲しいという想いがあるそうです.
また,テイスティングはロックで行うのは絶対ダメだとも言っていました.
人間が寒いときに縮こまるようにウイスキーを冷やすことで香りが開かなくなってしまうからで,まずはストレートで香りと味をテイスティングしてから同量くらいの水を加水するのがいいとのこと.
1杯目
提供されたグラスは茶色のテイスティンググラス.
イアンからはまずウイスキーに挨拶と自己紹介をしようとのアドバイス.
グラスを回して香りを出して嗅ぐ,これを何度か繰り返してウイスキーの香りに慣れる.
こうすることでウイスキーに潜んだ様々な香りを感じ取ることができるようになるんだとか.
実際にイアンが「こんにちは!」「私はイアンです」「ここのバーにはよく来るんですか?」とジョークを交えつつお手本を見せてくださいました.
そして私達参加者も真似をして香りを感じつつストレートでテイスティング.
花のようなフローラルな香りと甘さが感じられ,加水すると更に香りが花開き,よりフローラルさを感じることが出来ました.
加水する時は1滴ずつ加水する人もいますが,イアン的にはこだわらず大雑把にウイスキーと同量を加水する程度で十分とのこと.
ウイスキーを楽しんでいるドリンカーならではの言葉だなあと思いました.
そしてこのウイスキーの正体はザ・グレンリベット12年.
フローラルな香りとバニラを中心としたテイストにスムースな口当たり.
グレンリベットの最もスタンダードな1本ですが,こうやって味わうとまた違った香りと味が感じ取れました.
2杯め
続いての1杯もブラインドテイスティング.
今度は先ほどと打って変わって非常にスパイシーな香りで,飲んでみると口の中がピリピリしました.
スパイシーさの中に微かにスモーキーさが感じられ,ピリッとした中にもフルーツのような甘みが感じられました.
イアンからのヒントはこのスパイシーさとピリピリするところ.
ピリピリするというということは12年よりもアルコール度数が高い,それも50°よりも上.
このウイスキーはザ・グレンリベット ナデューラ オロロソ.
加水をしていないカスクストレングスなためアルコール度数は60.3°.
そのためピリッとしたスパイシーさとパンチの効いた味に仕上がっています.
3杯目
ついにこのイベントのメインであるザ・グレンリベット コードのテイスティング.
これは飲んだ人自身で感じ取って欲しいとのことでイアンからのヒントは無し.
ただ,参考としてこのようなリーフレットが配られました.
これを元に感じた香りや味を導き,自分自身でザ・グレンリベット コードをアンロックしてほしいとの挑戦状です.
私の感じたテイスティングノートは
アロマ
・強いバニラ
・やや感じる桃
・微かに感じるキャラメルとフローラル
テイスト
・非常に強いジンジャー
・その後から来るシナモン
・少し感じるバナナ
・かすかに感じるチェリー
という感じでした.
ただ,軽く酔った状態でのテイスティングでしたのでなかなか自信を持って答えることは出来ませんでした.
ですがこうやってじっくりとテイスティングすることはなかなかなかったので楽しみつつ感じることが出来ました.
アンロック・ザ・コードツアー
イベントの最後はアンロック・ザ・コードツアーと題した謎解きツアー.
会場のバー内の10箇所に問題が隠されており,それを解いて回るとというもの.
問題の内容はザ・グレンリベットに関する基本的なもの.
基本的なものと言っても覚えていないことが多かったのでスマホを頼りにしながら解き進めていきました.
「ザ・グレンリベット18年をテイスティングして中心となっているテイストは何か」など趣向をこらしたものもあり,ザ・グレンリベットを感じながら楽しむことが出来ました.
解答用紙に答えを記入してスタッフさんに採点してもらったら 9/10 正解することができ,おみやげとしてなんとザ・グレンリベット コードのミニチュアボトルをいただきました!!
帰る前にはイアンと少しお話することができ,最近のウイスキーのプレミア化についてどう思っているか聞いたところ,
「やはり飲んでもらうために造っているのだからあまり良い気持ちはしない」
「お金を持っている人と仕事をするのはあまり好きではない.彼らはウイスキーを飲むためではなく,他人に自慢するために購入しているからね」
とウイスキードリンカーとしてのコメントをいただきました.
やはり世界的な価格高騰は造り手側にも複雑な思いなのでしょうね.
UNLOCK THE CODE
こうして最後までザ・グレンリベットを堪能することの出来た今回のイベント.
かなり倍率が高かったとのことで当選したのは非常に幸運でした.
アルファ,サイファーに続く謎に包まれたザ・グレンリベット コード.
これをご覧になっている貴方も是非バーへ足を運び,アラン・ウィンチェスターのからの挑戦に挑み,ザ・グレンリベット コードを "UNLOCK THE CODE"してみてはいかがでしょうか.
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