ちょりっす.しののめです.
2021年1月8日〜10日にかけて開催されたGEMS COMPANY セカンドライブ『プレシャスストーン』.
コロナ対策を万全にした上での現地開催ということだったが,新型コロナウイルス感染症拡大の状況を踏まえ急遽無観客での配信ライブでの開催へと変更.
私自身もユキノくん推しとして金曜の公演と日曜の昼夜公演のチケットを押さえ,初めてのジェムカン現地ライブだと楽しみにしていたところにこの決定.正直かなりショックでした.
本当にコロナウイルスにはヘイトしかないです.
ですが全公演が有料配信で視聴可能ということで彼女たちの応援,そして1月いっぱいで卒業する城乃柚希のラストステージを見届けたく,配信チケットを購入して自宅で応援しました.
現地チケと同じ金曜と日曜昼,夜公演の視聴チケを購入したのですが,非常にインパクトのあった大千秋楽日曜夜公演についてレポートします.
静かだけど静かじゃない
開場時間になり視聴ページへ入ると画面には開演までお待ち下さいの文字.薄っすらとBGMはかかっているがあくまでの自分一人の自室.台風の前の静けさとでも言うのだろうか.
だが,チャット欄にはたくさんのファンのコメントが滝のように流れていた.これまでの4公演で彼女たちのパフォーマンスを浴び,大千秋楽公演への熱量が高まっているのがひしひしと伝わってくる.
会場内で開演を今か今かと待っているファンのざわつきが聞こえてくるかのようだった.
メンバーによるライブについての諸注意事項もあり,退屈することなくライブ開始時間まで待つことができた.
諸注意事項にはライブのスクショOKツイッター投稿OKと,この手のライブでは少し珍しい気がする(この記事のスクショもライブ中とアーカイブで見返したときに撮影したものを使用している).
ライブ開始直前に画面が切り替わるとそこにはスクリーンと整然と並べられた無人のパイプ椅子.本来ならばそこには自分を含む沢山のファンが開演を今か今かと待つ風景が映し出されているはずだった.
この光景を見て一番悔しいのはジェムカンメンバーだろう.直前になって苦渋の無観客ライブでの開催決定.これまでの練習が無駄にならなかったとはいえ,観客の反応があるとないとではかなり違うはず.
だが,ここまで公演を見てきてそんなのをものともせずパフォーマンスを見せてくる彼女たちの姿があったので心配はなかった.
最後の公演は最高の公演になる.そんな確信と期待で私自身も待機していた.
開幕
5分押しでの開幕.メンバーひとりひとりの紹介が画面に映る.
今回惜しくも体調が戻らず不参加となってしまった珠根うたの紹介もしっかりそこにある.彼女も忘れてはならないジェムカンのメンバーなのだ.
幕が上がって1曲目はまさかの少女聖戦パラドクス.
最後の公演だから1曲めには全体曲だろうと予想していたが,予想外の選曲に度肝を抜かれた.
「大千秋楽いくよ」から一瞬ではせみこの世界へ.
サビ前の「いくよ」からも感じ取れる自信.凛々しく力強い歌声.そしてなんと言っても「完全証明」.
自分が現地にいたら高まって叫んでいただろう.その凛とした声はまさにジャンヌダルク.
1曲目から他の公演と違うなと感じた瞬間だった.
自己紹介・MC
曲が終わりメンバーの自己紹介.
いつもどおりの自己紹介だが,大千秋楽そしてこのメンバーで見られるのが今回が最後ということを考えると自然と目が潤むような気がした.
続いて音羽雫,城乃柚希,長谷みことのcitrossによるMCパート.
画面の前のファンを煽って次の曲へ盛り上げをしっかり作っていっていた.
オンリー・マイフレンド,形而境界のモノローグ
MCパート開けは音羽雫と星菜日向夏が歌うオンリーマイフレンド.
珠根うたのパートをポン姉がしっかりと歌い上げる.二人の可愛さと力強さが感じられ,まさに夏真っ盛りのステージだった.
続く水科葵ソロでの形而境界のモノローグ.
サビ前でみずしーが声を荒げて「声出せ!!」と吠えてこちらを煽ってきたのは本当に鳥肌が立った.
正直ここまでみずしーが感情を出して煽ってくるとは思っていなかったので驚きながらも気持ちが高ぶっていく自分がいた.
曲後半になるにつれて曲への力の入れ具合,入り込み具合が高まってくるのがひしひしと伝わってくる.まるで何かが乗り移ったかのような鬼気迫る歌唱.
そして落ちサビでの感情むき出しの「構わないから!!!」.
普段の生放送やラジオからは全く想像できないみずしーがそこにいた.
これがみずしー,いや,水科葵かと恐ろしさすら感じた瞬間だった.
曲が終わった瞬間,自分の頬に一筋の涙が流れていた.
夢見がちエクスプローラー,ネットのかみさま
配信されたばかりの奈日抽ねねのソロ曲.
ピコピコサウンドとマーチ調がなにぬの雰囲気にピッタリのキュートな曲.直前のみずしーとのギャップがすごい.
今回のライブで回を重ねるごとに気持ちが入る落ちサビ前のセリフパート.一字一句になにぬの思いが乗っていて,聴いているこちら側にひしひしと伝わってきた.
落ちサビでは音程やリズムが崩れるほど気持ちが乗っていたと感じた.それでも歌を紡いでいくなにぬ.最後の「ここにあったんだ.探してたものが!」にはありったけの思いが乗っていた.
曲終わり「ありがとうございました!」と笑顔でステージを後にするなにぬ.こんなポップでキュートな楽曲で泣かせられるとは思わなかった.
続くhttp:によるネットのかみさま.
楽曲プロデュースはニッポン放送の吉田尚記さん,作曲はは田中秀和さん,作詞は桃井はるこさんと錚々たる顔ぶれのこの楽曲.ディキシーランドジャズ風味のノリの良さとキャッチーさにネットスラングが散りばめられた歌詞.楽しくならないわけがない.
MVでは一部の振り付けはあるものの,全編通しての振り付け披露はこのライブが初めてか.サビのおもしろおかしい感じが全編に広がった感じ.めっちゃいい.
現地だったら絶対振りコピしてたろうなあ….
合間に「スレッドが楽しすぎる件について」「kwsk」など古のオタクを滲み出してくるのにはクスリときた.まさにインターネット老人会.
ここまで怒涛の4曲続いてのMC.いったん落ち着いての次パートへ.
メロウ,柚希式シアワセ論
キレイなみずしー降臨.
歌が始まった瞬間から水科葵の世界に引き込まれていく.楽曲自体の空間表現もあるとは思うが,無人のZeppに広がる歌声にかかる自然のリバーブが心地よい.
終盤ではビブラートとは違う音の揺れがポツポツと.涙ぐんでいたのだろうか.
この公演でみずしーの表現力の広さを改めて思い知らされた.
そして柚希式シアワセ論.
笑顔を振りまきながらステージを縦横無尽に駆け回るゆじゅじゅ.彼女の元気を分けてもらっているよう.
ああ,現地で一緒にわっしょーいできたらどれだけ楽しかっただろうか.本当にコロナが憎い.
この曲の間はずっとゆじゅじゅだけ見て,ゆじゅじゅの虜になって,ゆじゅじゅを愛していた.
泣いても笑ってもこれがアイドル城乃柚希の最後のソロ曲パフォーマンス.しかと見届けさせていただきました.
直後のMCではジェムカンメンバーでいられて幸せということについて語る流れになり,ゆじゅじゅの各メンバーに対するしゅきぴポイント発表.それに対して袖から爆レスを贈りまくるメンバー.
幸せな空間がそこにあった.
JAM GEM JUMP!!!,ときめきドリームライン,ゴールデンスパイス
MC開けは最初の全体曲JAM GEM JUMP!!!からスタート.ライブも終盤に突入か.
落ちサビでは舞台が暗転し,歌っているメンバーにスポットライトが当たるエモい演出も.てかどうやってるんだこれ….
「まだまだもっともっともっと」のところはそれぞれが一層大きな声になり,ジェムカンはまだこんなもんじゃないと思わせてくれた.
ときめきドリームラインで次へと進む勇気をもらい,ゴールデンスパイスへ.
曲頭から全力でぶつかってくるメンバー.見ているこちら側だけでなく他のメンバーをも煽るかのような歌と合いの手.これまでとは1周りも大きく見えるダンスのフリ.
後半になるにつれさらにパワーが増してくる.ここまで公演と曲をこなしてきての,まさに集大成だ.
キラキラした楽曲にメンバーの笑顔でサイコーに幸せな気持ちになることができた.
メッセージ
最後の曲はcitrossによるメッセージ.彼女たち3人のラストステージだ.
曲の前にはメンバーひとりひとりの「メッセージ」.こんな演出泣かずにはいられないじゃん.
ゆったりとした曲調に3人の柔らかな歌声が重なり,最高のエンディング.
「ありがとう.あなた過ごせるこのときを.」
最高のステージを本当にありがとう.
アンコール
アンコールMCはcitross.これが3人で立つ本当に最後のステージ.
3日間通してのライブ.それぞれが前よりも成長して変わり,100点のライブになったとのこと.
アンコール楽曲は彼女たちの原点,JAM GEM JUMP!!!.
ステージに立っている彼女たちだけでなく,コメントもこの日一番の盛り上がりを見せていた.
いつも以上にパワフルな日向夏,思わず声をつまらせるなにぬとみずしー,こちらを煽りまくるはせみこ.それぞれの個性がギュッと詰まっていた.
また,個別セリフパートではそれぞれが思いを爆発させていた.
まさに「最高の JAM GEM JUMP!!!」だった.
アンコールが終わりスタッフロールが流れ,新情報として今後の展開が発表された.
ライブが終わってから会場に流れるJAM GEM JUMP!!!のインスト.それが終わるまでコメント欄は感謝のことばで埋め尽くされていた.
何度ありがとうとコメントしてもしたりないほどのステージを見せつけられた.
ちょっと残念だった点
配信ライブなので視点はどうしても運営次第.推しの歌唱パートでも抜かれるのが間に合わないことがあったりと少し残念だった.
曲の歌唱パートやダンスのフォーメーションを覚えないことには的確に抜くということは非常に難しいが,数回のリハで覚えるのは至難の業.
その中でも最大限映える場所を抜いてくれているカメラマンさんには感謝しかないが,やはり現地で自分の目で見るのに越したことはないだろう.
なのでカメラマンさんがそれぞれ抜いてくれる視点とステージ全体を写す固定カメラの視点を用意してくれたらなあといつも思っている.
素人のわたしが思うくらいなので,おそらく運営側,配信プラットフォーム側でもすでにそのようなアイデアはでていたりすると思う .しかし,実現されていないとなると固定カメラとそれぞれを追うカメラの同時配信による帯域不足,視点切り替え時の遅延など,技術的課題などがあるのではないだろうか.
いずれにせよまだまだ発展途上のストリーミング配信.コロナ禍でリアルなライブが開催できなく,インターネット配信するしかなくなっている昨今.WebRTCなどのリアルタイム通信技術やAWSなどのIaaSも非常に伸びてきている.
インターネット配信ライブの環境がますます改善され,チケット代が十分ペイできたと思えるくらいの満足度を得られる日が1日でも早く来ることを切に願っている.
プレシャスストーン
もしこのライブを現地で直接見ることができたらどれほどよかっただろうか.
だが中止ではなく無観客での開催という判断を下した運営.もともとの赤坂BLITZ延期になってからこの日まで練習を重ねてきて,気持ちを高めてのステージ.
最高だったの一言に尽きる.
ただでさえライバルの多いアイドル.コロナでの現地開催の難しいライブ.そんな状況の中1歩1歩着実に力を伸ばし,昨年はメジャーデビューも果たした,「まだまだもっともっともっと」これからが楽しみなGEMS COMPANY.
安心して現地でライブが見られる日まで,いや,そのあともずっと推していこうと思えるライブだった.
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