[書評・感想] ZERO to ONE -君はゼロから何を生み出せるか- | 成功のためには独占しろ

プロダクトマネジメント界隈のオススメの本としてあげられているのをよく見るこの本.

前職で本の棚卸しをした際に何気なくもらってきたのだが,いざ読み始めると面白くてページを進む手が止まらなかった.
起業して成功する企業を作るためのエッセンスが中心となっており,プロダクトマネジメントという枠組みで捉えても十分通用するところが多々あった.

始めて読んだのはもう5年も前だったが一度読んだだけでは満足できず,結局5回くらい読み返して定期的にパラパラめくって読み直している.
プロダクトマネジメント方面へ進みたいと思っている自分のためのアウトプットしておくためこの記事を書いた.

スポンサーリンク

概要

ペイパルマフィアの1人,ピーター・ティールによるスタンフォード大学での講義を本としてまとめ直したもの.

ゼロからイチを生み出すためにはどうしたらいいか,そしてそのイチで独占して成功するためには何が必要かが端的かつはっきり書かれている.

個人的付箋ポイント

1 小さな違いを追いかけるより大胆に賭けた方がいい
2 出来の悪い計画でも、ないよりはいい
3 競争の激しい市場では収益が消失する
4 販売はプロダクトと同じくらい大切だ

P.41

ドットコムバブル崩壊から学んだスタートアップ界の4つの戒律のとして挙げられているのが上の4つ.
”次世代の企業を築くには、バブル後に刷り込まれた教義を捨てなければならない”,”何よりの逆張りは、大勢の意見に反対することではなく、自分の頭で考えることだ”とも少し後に書いてあり,昔のことから学ぶことはあるが,いつまでもそのとおりとは限らないのだろうと感じた.

経済学者から見ると,独占企業はどれも同じに見える。不正にライバルを蹴落としていようが、国から既得権を得ていようが、イノベーションによってトップに登ろうが、変わらない。

P.45

つまり、独占はいへんでも例外でもない。独占は、すべての成功企業の条件なのだ。

P.57

この言葉を見たとき衝撃を受けた.

あの手この手の卑怯な手を使おうが,イノベーションで新たな需要や市場を開拓しようが,独占することが出来たらそれは企業としての成功に変わりはない.

成功するためには独占するしかない.

短期成長をすべてに優先させれば、自問すべき最も重要な問いを見逃してしまう
「このビジネスは10年後も存続しているか」

P.74

いきなりステーキのことだ….

独占企業はそれぞれに違っているけれど、たいてい次の特徴のいくつかを合わせ持っている。プロプライエタリ・テクノロジー、ネットワーク効果、規模の経済、そしてブランドだ。

P.74-75

プロプライエタリ・テクノロジーは詳細を公開していない技術.
ネットワーク効果は利用者の数が増えるごとに便利になっていくこと.
規模の経済は規模が拡大することによってプロダクト開発に関わる費用が分散されること.
ブランディングはそのとおり他と差別化を図って価値を高めていく.
この特徴を組み合わせて伸ばして独占していくことが成功.

文字では簡単だが実際にできるかと言ったら非常に難しい.
新しいプロダクトを思いついても上の特徴を兼ね備えていなければ成功するとは言い切れない.

ちなみに規模の経済のところで"ツイッターのユーザー数は今の時点で二億五〇〇〇万を超えている。さらなるユーザーの獲得に多くのカスタム機能を加える必要はなく、成長が止まりそうな内的な要因はない。"と書いてあったが,どうやらこの予想は外れてしまったようだ.

どんなスタートアップも非常に小さな市場から始めるべきだ。失敗するなら、小さすぎて失敗するほうがいい。理由は単純だ。大きな市場よりも小さな市場のほうが支配しやすいからだ。

P.81-82

スタートアップが狙うべき理想の市場は、特定のユーザーが集中していながら、ライバルがほとんどあるはまったくいない市場だ。 (中略) 実際には大きな市場は参入余地がないか、誰にでも参入できるため目標のシェアに達することがほとんど不可能かのどちらかだ。

P.82-83

小さなところから始めて段々と拡大していく.
失敗しても傷が小さいからまた新たな市場でやり直せるかもしれない.

大きな市場は参入しやすいが,他人も参入しやすい.
そんななかで頭一つ飛び抜けるような成功をするのは難しいだろう.

でも、ただ作るだけでは買い手はやってこない。売ろうとしなければ売れないし、それは見かけより難しい。

P.171

マーケティングの重要さが詰まっている.

広告を打つ,人が見ていそうな時間にツイートをする,検索に引っかかるようにする.
自分で何かを作って発表しても誰かの目に止まらなければどんなに素晴らしいものであっても埋もれたまま.

マーケティングをして悪いことなんて1つもない.
失敗したからといって罪に問われるわけでもないし死ぬわけでもない.
やれることはとっととやるべきだ.

1 エンジニアリング
段階的な改善ではなく、ブレークスルーとなる技術を開発できるだろうか?

2 タイミング
このビジネスを始めるのに、今が適切なタイミングか?

3 独占
大きなシェアが取れるような小さな市場から始めているか?

4 人材
正しいチーム作りが出来ているか?

5 販売
プロダクトを作るだけでなく、それを届ける方法があるか?

6 永続性
この先一〇年、二〇年と生き残れるポジショニングができているか?

7 隠された真実
他社が気づいていない、独自のチャンスを見つけているか?

これらの要素についてはすでに議論してきた。どの業界かにかかわらず、この質問のすべてに答えるのが優れたビジネスプランだ。

P204-205

この本に書いてある大切なことのまとめ.
これらの問にしっかり答えられることが出来たら成功する企業の一員になれるのだろう.
逆に言えばこれらの問に対してしっかりとした回答ができないのであれば成功は難しいのかもしれない.

読んでみて

何気なく読み始めたこの本.
初めて読んだときは今の自分にはまだ必要ないかなと思っていたが,最近プロダクトマネジメントに興味が出てきて改めて読み返したら学ぶことが盛りだくさんだった.

前半はプロダクトを作る際の重要事項が詰まっており,新たなプロダクトで独占して成功するというところに主軸を置いてとことん書かれていた.
営利企業である以上,成功して利益を出す必要がある.
その成功のためにどのような特徴を持ったプロダクトでなければならないかを考える指標として非常に役に立つと思った.

後半は起業した際に気をつけることが中心.
正直今の自分にはまだ必要ないところが多いかなと思ったものの,いずれ必要になるときが来るかもしれない.

一度読んだだけで終わらず,手元に置いて新たなプロダクトを考える際にまた読み返したい.
読んで良かったと思える1冊だった.

コメント

タイトルとURLをコピーしました