安野希世乃 1stフルアルバム A PIECE OF CAKE レビュー

音楽

こんばんは,しののめ(@Shinogasa)です.

ついに発売になった安野希世乃 1stフルアルバム A PIECE OF CAKE.
これまで3枚のミニアルバムがリリースされていましたが,やっと待ちに待ったフルアルバム.

シングルから4曲と新規8曲の12曲構成という大ボリュームで様々な安野さんの歌声が詰まっています.

どの曲も素晴らしかったので,新規楽曲についてレビュー.

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楽曲レビュー

宇宙の法則

タイトル通り宇宙のような広がりのあるイントロから始まるこの曲.
入ってくるちょっとふわふわしている可愛らしい安野さんの歌声.

アニメのOPとして使われていても違和感がないシンプルながらもキャッチーな曲展開.
サビはまるでロケットに乗って宇宙を旅行しているようなスピード感とキラキラ.

世紀の祝祭

イントロのティンバレスからのブラスの鋭いサウンドでラテンの世界へ.

かと思いきやAメロではピアノとフィンガースナップでアダルティな雰囲気に.
歌う安野さんはクールかつ,どこか色気をまとった歌声.

楽曲のラテンのような感じでサビはガッツリ盛り上がるのかと思いきやシンプルにつながっていく.

低音が大きめのMIXなのか,ドシッとしたバスドラが楽曲を支えている感じがすごい.
一方でツブの細かいハイハットの刻みやフィルイン,ベースが縦横無尽に動いてブラスやパーカッションとともに賑やかさを演出している.

ギターソロを奏でるのはDIMENSIONの増崎孝司さん,キーボードは松本圭司さんとJ-Fusionに深い人ならば盛り上がるメンツ.

ラテンの賑やかさがありつつもクールさの感じられる1曲.

Bad Temptation

毎アルバムある堂島孝平楽曲.
まるでガールズロックバンドにありそうなシンプルなバンドサウンド.

歌詞には堂島節が感じられるが,これまで提供されたにぎやかなロックとは違った表情で,楽曲の幅の広さに驚いた.
次はどんな楽曲が聴けるのか楽しみである.

ちょっとこれは木村夏樹が歌っていてもアリなんじゃないかと思ってしまった

波間に消えた夏

今回のアルバムの中で1番気に入っている曲.

耳に残るメロディラインに80年代シティポップを彷彿とさせるサウンド.
イントロから夏の爽やかな風が吹き抜けていく.

軽やかだけれどしっかりしたドラムのグルーヴ,気持ちルーズなチューニング,クリスピーなハイハットとキラキラしたシンバルががとても心地よい.
よく聴くと非常に細かなフィルインだったり,キメが2拍目に来ていておっと思わせられたりとドラマー視点でも聴いていて非常に楽しい曲となっている.
コピーするのはかなり手応えがありそうなレベルでもあるが.

エトセトラ

サビで「エトセトラ セトラ」と重ねるちょっと独特な言葉や,女性の身に付けるアイテムが歌詞の中に散りばめられている.
女性というか女の子というか,どちらとも取れるような不思議な歌詞に安野さんの柔らかな歌声が重なってくる.

サウンドも様々な楽器がガチャガチャしてまるでおもちゃ箱のようだが,どこかミニマルな感じもあるキュートなフューチャーポップ.

ラスサビでの「エトセトラな」で上に上がっていくところはライブで聴いたら気持ちいいんだろうな.

OUTな夜

裏で聴こえる松本圭司さんのローズに加工した安野さんのバックボーカルがアクセントになっていて,夜の高速を車で流しているような疾走感.

クールなオケに安野さんの優しい歌声が相まって,これまでとは違う新しい側面が見える.

花時雨

どっしりとしたオケのバラード.
安野さん自身が作詞したからなのか,他の曲と異なった空気感.

ストリングスがサビの盛り上がりに合わせて絡んできて,より一層の重厚感を出している.
ギターソロの思い切りの良い盛り上げにルーズなスネアのサウンドが気持ち良い.

A PIECE OF CAKE

ピアノにアコースティックギターのアルペジオ,ボンゴのボサノバパターンでアンプラグドな表題曲.

以前開催されたアコースティックライブでやってほしかった.
カフェの一角でライブしていたら絶対映えるだろうし,ビルボードのような素晴らしい音の環境でオケと安野さんの歌声に酔いしれたい.

曲の最後にはケーキに乗っているローソクの火を消すように安野さんの吐息が入っているという,A PIECE OF CAKEのタイトルに相応しい演出が素敵.

お腹いっぱいだけどおかわりしたい

待ちに待ったフルアルバム.
これまでどおりの安野さんっぽい曲はもちろん,これまでとはちょっと違ったテイストの曲までいろいろな表情を堪能することができました.

来年にはライブツアーも開催され,現地でこの楽曲たちを聴くことが出来ることを考えると今からワクワクが止まりません.

そんな素敵な楽曲たちの詰まった最高のアルバムでした.

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